AI広告作成とは?生成AIで広告を作る方法と結論
AI広告作成とは、生成AIで広告の案と素材を作ることです。生成AI(指示文から文章や画像を作るAI)に任せられるのは、案出しと素材の生成までです。採用・仕上げ・権利確認は人が担います。
この記事は、自社の広告やチラシを自分たちで作りたい中小企業の経営者・マーケティング担当者に向けて書いています。無料で試せる範囲と、公開前の確認点までを1本にまとめました。
広告業務全体でのAIの使いどころは、親記事で整理しています。詳しくはAI広告の解説記事
AIと人の分担の基準
AI広告作成は、企画・素材・仕上げ・確認の4つの工程で分担を決めます。どの工程でも、AIが出したものを人が選んで整える形になります。

- 企画:AIは訴求(広告で伝える切り口)の案出しを担い、誰に何を伝えるかは人が決めます。
- 素材:AIが画像とコピーを出し、採用と修正は人が判断します。
- 仕上げ:サイズ展開はAIに任せ、文字とロゴは人が整えます。
- 確認:AIは一次チェックまでを担い、権利と表現は人が最終確認します。
AIに任せる範囲を決める判断基準
分担の線は、やり直しがきくかどうかで引くと迷いません。案が外れても出し直せば済みますが、権利の侵害や誤った表示は公開後に取り消せません。
そのため、やり直しがきく工程はAIに広く任せ、やり直しがきかない工程は人が決めます。無料ツールでも有料ツールでも、この線の引き方は変わりません。
無料で試す場合も、先に分担を決めておくと作業が止まりません。AIの出力を待つ時間より、どれを採用するかで迷う時間のほうが長くなりやすいためです。
AIで作れる広告の種類:画像・バナー・コピー・動画・チラシ
AIで作れる広告は、広告画像・バナー・広告コピー・動画広告・チラシの5つです。始めるなら、広告画像と広告コピーの組み合わせが取りかかりやすい選択です。1本の広告に必要な素材がそろい、無料枠でも試せるためです。
作れる広告5種類の違い
広告画像・バナー・広告コピー・動画広告・チラシは、どれも案出しまではAIで進められます。違いが出るのは、仕上げにかかる人の手間です。

- 広告画像:商品の利用場面や背景のイメージを、指示文から生成します。
- バナー:画像に文字とロゴを載せ、媒体ごとのサイズに展開します。
- 広告コピー:見出しと説明文の案を、訴求ごとに複数出します。
- 動画広告:短い映像や、静止画に動きを付けた素材を作ります。
- チラシ:紙面のレイアウト案と原稿を作り、印刷用に仕上げます。
バナー、動画広告、広告コピーの作り方は、それぞれ別の記事で詳しく扱う予定です。広告の受け皿になるLP(広告をクリックした人が最初に見るページ)の制作も、同じく別の記事にまとめます。
AIで作るメリットと始める順番の判断基準
AIで作るメリットは、案を多く出せること、制作が速いこと、デザイン知識がなくても形になることの3つです。特に案の数は、人だけで作るときとの差が出やすい部分です。
ただし、速く多く作れることと、成果が出ることは別の話です。どの案を採用するかは、人が広告の目的に照らして決めます。
始める順番は、仕上げの手間が小さいものからが無理がありません。広告画像と広告コピーで1本作り、慣れてからバナーのサイズ展開、チラシ、動画広告へ広げます。
AIに置き換わりやすい作業の基準
私たち株式会社くるみは、サイズ展開や案出しのような中間作業からAIに置き換わりやすいと見ています。一方で、誰に何を伝えるかを決める上流と、公開の可否を決める最終判断は人に残ります。
制作の両端に人の時間を寄せ、間の作業をAIに渡す。この配分で考えると、どの作業から着手するかを決めやすくなります。
広告作成AIツールの選び方:無料でどこまで作れるか
ツールは対話型AI・広告特化型・デザイン型の3タイプから用途で選びます。無料でも、案出しと1本の仕上げまでは進められます。ただし回数や機能に上限があるため、量産には向きません(2026年9月時点)。
3タイプの比較と違い
3タイプは、得意・無料枠・文字入れ・向く場面の4点で違いが出ます。対話型AI、広告特化型、デザイン型の順に並べると、次のとおりです。

- 得意:対話型AIは案出しと生成、広告特化型はサイズ展開、デザイン型はレイアウトが得意です。
- 無料枠:対話型AIは回数に上限、広告特化型は試用が中心、デザイン型は機能に上限があります。
- 文字入れ:対話型AIは日本語の文字が崩れやすく、広告特化型とデザイン型は後から編集できます。
- 向く場面:対話型AIは最初の案出し、広告特化型は量産と運用、デザイン型は1本の仕上げに向きます。
代表的な例として、対話型AIにはChatGPTやGemini、デザイン型にはCanvaやAdobe Expressがあります。広告特化型は、AdCreative.aiのようにクリエイティブ(広告の画像・動画・コピーなどの制作物)の生成に絞ったサービスを指します。
無料枠でできる範囲の判断基準
無料枠でできるのは、案出し、少数の画像生成、テンプレートを使った1本の仕上げまでです。足りなくなりやすいのは、生成の回数、サイズ展開、使える素材やフォントの種類です(2026年9月時点の傾向)。
無料枠と商用利用の条件は変わりやすい項目です。使い始める前に、2026年9月時点の内容を各サービスの公式ページで確認してください。
日本製ツールを選ぶ基準
日本製の広告デザイン生成AIは、日本語フォントと日本語サポートの2点で選ぶ理由があります。広告の文字は読みやすさが反応に関わるため、使える日本語フォントの種類は仕上がりを左右します。
利用規約や問い合わせ窓口が日本語で用意されている点も、商用利用の条件を確認するときに助かります。海外製でも日本語に対応したツールは増えているため、国で決めずに実際の出力で比べてください(2026年9月時点)。
用途別の選び方と結論
用途別の結論は、最初の1本、量産、印刷物の3つに分けると決めやすくなります。
| 用途 | 選ぶタイプ | 理由 |
|---|---|---|
| 最初の1本 | 対話型AIとデザイン型の組み合わせ | 案出しと生成を対話型AIで行い、文字入れをデザイン型で仕上げる |
| 量産 | 広告特化型 | サイズ展開と複数案の生成をまとめて行える |
| 印刷物 | デザイン型 | 文字を編集でき、印刷用の形式で書き出せる |
最初の1本は、無料枠の範囲で対話型AIとデザイン型を組み合わせる形で足ります。配信する本数が増え、サイズ展開の手間が負担になった段階で広告特化型を検討します。
広告運用まで含めたツールの選び方は、「AI広告ツール」を扱う別の記事で整理する予定です。
AIで広告を作る手順:作り方5ステップとプロンプト例
作り方は、目的と媒体から配信と検証までの5手順で1周します。作って終わりにせず、配信結果を次の制作に戻すところまでを1周と数えます。
作り方5手順の流れ
手順は、目的と媒体、見せるもの、生成、仕上げ、配信と検証の順に進みます。前半の2手順は人が決め、生成からAIの出番が増えます。

- 目的と媒体:誰に何をさせるかを1文で書き、配信する媒体を決めます。
- 見せるもの:訴求を3案に絞り、案ごとに何を見せるかを決めます。
- 生成:訴求ごとに画像とコピーを出し、使う候補を人が選びます。
- 仕上げ:文字とサイズを調整し、ロゴを正式なデータに差し替えます。
- 配信と検証:結果を次の制作へ戻し、2周目の訴求を決めます。
手順2では、誰に当てるかより、何を見せるかを先に決めます。広告配信では、クリエイティブがターゲットを連れてくるためです。見せるものが変われば、反応する人も変わります。
手順3の生成では、1回の出力で決めようとしません。指示を少しずつ変えて出し直すと、使える候補が残りやすくなります。
手順4の仕上げでは、AIが描いたロゴや商品の文字をそのまま使いません。正式なロゴデータと実物の写真に差し替え、媒体ごとのサイズに合わせて文字の位置を整えます。
広告制作の6工程の全体像は、親記事で整理しています。ここでは、作成に関わる5手順に絞って説明しました。
プロンプト例:レイアウトと原稿の指示を分ける
プロンプト(AIへの指示文)は、レイアウトの指示と原稿の指示を分けて書きます。1つにまとめると、AIが原稿を書き換えたり、配置の指定を読み落としたりしやすくなります。
レイアウトの指示:正方形の広告画像を作ってください。上部に見出し、中央に商品を手に取っている場面の写真、下部にボタン風の帯を配置します。配色は白地に青を基調とし、余白を広めに取ってください。
原稿の指示:画像に入れる文字は次のとおりです。一字も変えずに使ってください。見出し「週末だけの焼きたて食パン」、ボタン「予約はこちら」。これ以外の文字は入れないでください。
生成された画像の文字が崩れた場合は、文字なしの画像を出し直します。文字はデザイン型のツールで後から載せると、修正が1か所で済みます。
配信後の検証手順と不調時の判断基準
配信後は、結果を「どの訴求が選ばれたか」の言葉に直して、次の制作ブリーフ(制作の指示書)へ戻します。私たちはこの手順で回しています。
反応が悪いときは、「比較で負けているのか、比較されていないのか」を先に切り分けます。比べられたうえで選ばれていないなら、訴求の中身を見直します。比べる候補に入っていないなら、目に留まる画像と見出しを見直します。
切り分けをしないまま画像だけを作り直し、反応が変わらない。これは複数の案件でよく見るパターンです。なお、案件に関する記述は匿名の自社支援記録で第三者未検証です。
配信先がMeta広告(旧Facebook広告)の場合の進め方は、Meta広告の運用支援のページにまとめています。運用の自動化は、「AIによる広告運用」を扱う別の記事で説明する予定です。
AIで広告を作るときの注意点:商用利用・著作権・広告審査
公開前は、商用利用、著作権、肖像・ロゴ、誤情報、広告審査の5項目を人が確認します。AIに任せられるのは下調べまでで、公開してよいかの判断は人が行います。
公開前に確認する5項目の基準
商用利用はAIに判断を任せず、著作権、肖像・ロゴ、誤情報、広告審査はAIの下調べを人が確かめます。図の×は任せない、△は下調べまで、○は最終確認を表します。

- 商用利用:使うツールとプランの利用規約で、広告への利用が認められているかを読みます。
- 著作権:既存の作品やキャラクターに似ていないかを、画像検索などで確かめます。
- 肖像・ロゴ:実在の人物に見える顔や、他社のロゴ・商標が入っていないかを見ます。
- 誤情報:価格、日付、効果の表現が事実と合っているかを原稿と照らします。
- 広告審査:配信する媒体の広告ポリシーに沿っているかを確認します。
確認の担当者と順番を制作前に決めておくと差し戻しが減る、というのがよく見るパターンです。
商用利用と著作権の注意点
商用利用の可否は、ツールごと、プランごとに条件が違います。無料枠では商用利用に制限が付く場合もあるため、2026年9月時点の利用規約を公式ページで確認してください。
著作権については、生成物が既存の著作物に似ていて、それに基づいて作られたと認められると侵害になりえます。文化庁はAIと著作権に関する考え方を公表していますので、判断に迷う場合は参照してください(2026年9月時点、文化庁の公式ページ)。
生成AIと著作権の関係は、「生成AI 著作権 広告」を扱う別の記事で詳しく整理する予定です。
誤情報と広告審査の注意点
AIが書いた広告コピーには、根拠のない効果や実際と違う条件が混ざることがあります。景品表示法は、商品やサービスを実際より著しく良く見せる表示を禁じています(2026年9月時点、消費者庁|景品表示法)。
広告審査の基準は媒体ごとに違い、AIで作った素材にも媒体の広告ポリシーがそのまま適用されます。AIで生成した素材の表示ルールを設けている媒体もあるため、配信前に公式のポリシーを確認してください(2026年9月時点)。
AIが生成した人物モデルの扱いや、公開後に批判を受けた広告の例は、別の記事で取り上げる予定です。
機密情報と印刷入稿の注意点
AIへの指示文には、機密情報と個人情報を入力しません。顧客名簿や未発表の商品情報は、伏せるか仮の内容に置き換えてから使います。
チラシなどの印刷物は、解像度と入稿形式を印刷会社の指定に合わせます。画面ではきれいに見える画像でも、印刷すると粗く出ることがあるため、入稿前に指定を確認してください。
AI広告作成のよくある質問
よくある質問は、無料、日本製、レイアウト、商用利用、おすすめの5つです。変わりうる条件は、2026年9月時点の内容として答えます。
無料で広告を自動生成できるAIはありますか
あります。対話型AIやデザイン型のツールには無料枠があり、画像やコピーの案出しから1本の仕上げまで試せます。ただし、生成の回数や使える機能には上限があります。商用利用の条件もプランによって違うため、2026年9月時点の内容を公式ページで確認してから使ってください。
日本製の広告デザイン生成AIはありますか
あります。国内の企業が提供する広告クリエイティブの生成サービスや、デザイン作成サービスが複数あります(2026年9月時点)。日本製を選ぶ利点は、日本語フォントの種類と、日本語で受けられるサポートです。利用規約を日本語で読める点も、商用利用の判断で助けになります。
広告のレイアウトまでAIに任せられますか
案の段階までは任せられます。デザイン型や広告特化型のツールは、原稿と画像を渡すとレイアウトの候補を出します。ただし、文字の読みやすさ、ロゴの位置、情報の優先順位は人が整える必要があります。AIの案を土台に、人が仕上げる形が現実的です。
AIで作った広告画像は商用利用できますか
ツールの利用規約が認めていれば、商用利用できます。条件はツールやプランによって違い、無料枠では制限が付く場合があります(2026年9月時点)。規約で認められていても、既存の作品や実在の人物に似た画像は別の問題になります。公開前に人の目で確認してください。
広告作成AIのおすすめはどれですか
用途によって変わります。最初の1本なら対話型AIとデザイン型の組み合わせ、量産なら広告特化型、印刷物ならデザイン型が向きます。特定のツールを1つに決めるより、無料枠で同じ原稿を試し、出力と文字入れのしやすさで比べる方法が確実です。
まとめ:AI広告作成は分担を決めて小さく始める
最初の一手は、画像とコピーを1本、無料枠で作ってみることです。案出しと生成はAIに任せ、採用と確認は人が決めるという分担を、1本作りながら確かめます。
分担の基準をもう一度確認する
分担は、企画・素材・仕上げ・確認の4つの工程で決めます。冒頭の図をもう一度載せます。

- 企画:訴求の案出しはAI、誰に何を伝えるかは人が決めます。
- 素材:画像とコピーはAI、採用と修正は人が判断します。
- 仕上げ:サイズ展開はAI、文字とロゴは人が整えます。
- 確認:一次チェックはAI、権利と表現は人が確認します。
次の一手と始める手順
始める手順は、目的を1文で書く、訴求を3案に絞る、無料枠で生成する、の順です。1本を配信まで進めると、どの工程に時間がかかるかが見えてきます。
広告業務全体でAIをどこに使うかを見直すときは、親記事のAI広告の全体像に戻ってください。作成の次に手を付ける工程を決める材料になります。
広告以外も含めて、どの業務からAIに置き換えるかを整理したい方に向けて、AIおきかえくんのページを用意しています。



