AI導入補助金のスケジュールは?2026年の締切と全体像

AI導入補助金は、締切回ごとに申請から入金まで5段階で進みます。次の締切日時は、公式サイトの「事業スケジュール」に、締切回ごとの日付と時刻で掲載されています(2026年10月時点)。日付は更新されることがあるため、申請の前に最新の表で確かめてください(デジタル化・AI導入補助金2026 公式サイト)。

AIツールや業務システムの導入にこの補助金を使いたい、中小企業の経営者と管理部門の担当者に向けてまとめました。正式名称は「デジタル化・AI導入補助金2026」で、旧IT導入補助金から名称が変わっています。

補助額や対象になるツールなど、制度の中身は親記事で扱っています。ここでは日程に絞り、公式の表の読み方、申請から入金までの流れ、締切から逆算した準備の順番を取り上げます。詳しくはデジタル化・AI導入補助金2026の制度解説

2026年の締切を確認する手順

締切を調べるときは、公式サイトの事業スケジュールで、自社が申請する枠の表を開きます。表には締切回ごとに、締切日、交付決定日、事業実施期限、実績報告期限が並んでいます。

確認するのは次の3点です。

  • 申請する枠の表か(枠によって日程が違う)
  • 受付中の締切回のうち、準備が間に合う回はどれか
  • 締切は何日の何時か(日付だけでなく時刻まで)

前年度のIT導入補助金2025の最終回は、締切が2026年1月7日(水)17:00でした(事業スケジュール2025)。2026年の締切も、日付と時刻の両方を公式の表で確かめてください。

申請から入金までの5段階の流れ

全体は、事前準備、交付申請、交付決定、導入・報告、入金・効果報告の5段階です。補助金が振り込まれるのは最後の段階で、それまでの費用は自社で支払います。

デジタル化・AI導入補助金の申請から入金までを、事前準備、交付申請、交付決定、導入・報告、入金・効果報告の5段階で左から順に並べたフロー図。
申請から入金までの全体像。各段階の日付は公式の事業スケジュールで確認してください(2026年10月時点)。
  • 事前準備:IDと宣言を済ます。GビズIDプライムの取得と、SECURITY ACTIONの宣言を申請の前に終える段階です。
  • 交付申請:締切日時までに提出。IT導入支援事業者(補助金の申請を一緒に進める登録事業者)と申請内容を作り、提出します。
  • 交付決定:採択の通知を受ける。事務局から交付決定の通知が届く段階で、契約はこの通知の後に行います。
  • 導入・報告:契約、支払、実績報告。ツールを契約して導入し、支払を済ませ、証憑を添えて実績報告を出します。
  • 入金・効果報告:確定後に振込、以後報告。補助金額が確定すると振り込まれ、その後は効果報告を続けます。

申請枠ごとの締切日はいつまで?2026年の締切一覧

締切日は申請枠と締切回ごとに決まり、枠によって日程が違います。2026年の各回の締切日と交付決定日は、公式の事業スケジュールに申請枠ごとの表で掲載されています(2026年10月時点)。正しい日付は公式の表にあるので、ここでは表の構成と読み方を、公式に載っている前年度の実例とあわせて示します。

申請枠ごとの日程の違い

公式の事業スケジュールは、申請枠ごとに表が分かれています。2026年の申請枠は次のとおりです。

  • 通常枠
  • インボイス枠(インボイス対応類型)
  • インボイス枠(電子取引類型)
  • セキュリティ対策推進枠
  • 複数者連携デジタル化・AI導入枠

複数の事業者が連携して申請する枠は、単独で申請する枠と日程の示し方が異なります。前年度の公式スケジュールでも、複数社連携の枠は効果報告の年度が通常枠と別に示されていました。自社が申請する枠の表を開き、他の枠の日付と取り違えないようにしてください。

終了した締切回には、公式の表で受付終了と表示されます。候補にするのは、受付中の締切回だけです。

公式スケジュール表の4つの日付の見方

公式の表は、締切日、交付決定日、事業実施期限、実績報告期限の4つの日付で読みます。締切回が決まると、残りの3つの日付も同時に決まります。

公式の事業スケジュール表に出てくる締切日、交付決定日、事業実施期限、実績報告期限の4つの日付について、それぞれの意味と注意点を並べた比較表。
締切回ごとに、この4つの日付がセットで決まっています。実際の日付は本文の一覧表と公式サイトで確認してください。
  • 締切日:申請の最終日です。日付だけでなく時刻も確認します。
  • 交付決定日:採択が分かる日です。この日より前の契約は不可です。
  • 事業実施期限:導入と支払の期限です。超過は対象外になります。
  • 実績報告期限:証憑(契約書、請求書、支払の記録などの証拠書類)の提出期限です。未提出は不交付になります。

4つの日付は、締切回を決めた時点で社内の予定表に入れておきます。締切日だけを見て申請すると、導入や支払の期限に後から気づくことになります。

前年度(2025)の締切回の刻み方の事例

前年度のIT導入補助金2025は、募集期間のなかに複数の締切回が設けられました。公式の事業スケジュール2025に掲載されている内容は、次のとおりです。

項目 事業スケジュール2025の記載
交付申請の募集期間 2025年3月31日(月)〜2026年1月7日(水)17:00(受付終了)
通常枠の締切回 1次締切分〜8次締切分(8次が最終回)
掲載されている締切日 2026年1月7日(水)17:00
掲載されている交付決定日 2026年2月17日(火)
効果報告(通常枠) 1年度目は2027年4月〜2028年1月(予定)

出典は公式サイトの事業スケジュール2025で、2026年10月時点の掲載内容です。前年度の公募はすでに終了しています。

締切回ごとに審査と交付決定が行われるため、どの回に出すかで、導入できる時期と入金の時期が変わります。2026年の締切回の数が前年度と同じになるとは限りません。7次以降の締切回が設けられるかは、公式の発表で確認してください。

関連記事: エージェンティックAIとAIエージェントの違い|5軸比較と使い分け

申請から採択日・入金までの流れと期間

申請後は、交付決定、事業実施、実績報告、入金、効果報告の順に進みます。それぞれの期限は、締切回ごとに公式の事業スケジュールで決まっています(2026年10月時点)。期間を知りたいときは、申請する回の締切日、交付決定日、実績報告期限の間隔を表から読み取ります。

補助金は後払いです。入金までは、導入費用の全額を自社で立て替えることになります。

交付申請から交付決定(採択日)までの流れと期間

交付申請は、IT導入支援事業者と共同で作成し、締切日時までに提出します。審査の結果は、表に示された交付決定日に事務局から通知されます。通知は申請マイページ(申請者用の管理画面)で確認します。

期間の参考として、前年度の公式スケジュールに載っている例を挙げます。締切日が2026年1月7日、交付決定日が2026年2月17日で、間隔は41日でした。2026年の各回の間隔も、公式の表の日付から同じように計算できます。

採択率は締切回や申請枠によって変わります。採択率の見方は、補助金の採択率を扱う別の記事で取り上げる予定です。

事業実施の注意点:契約は交付決定の後

交付決定の前は「契約しない」、交付決定の後に「契約して導入」という順番で進めます。順番が逆になると、その経費は補助を受けられません。

交付決定の前と後でできることを左右に並べた図。交付決定前は契約・発注・支払をしない、交付決定後に契約して導入し、期限内に支払と実績報告まで終えることを示す。
交付決定の通知より前に契約・発注・支払をした経費は、補助の対象になりません。
  • 契約しない:交付決定の通知が届く前の期間です。この間に契約・発注・支払をした経費は、補助の対象になりません。
  • 契約して導入:交付決定の通知が届いた後の期間です。契約、納品、支払を事業実施期限までに終えます。

見積の取得やツールの比較検討は、交付決定の前でも進められます。止めるのは、契約・発注・支払の3つです。

なお、公式サイトには、スマートレジの導入について事前着手制度のお知らせが出ています(2026年10月時点)。対象と条件は、お知らせの本文で確認してください。

実績報告から補助金の確定・入金までの流れ

導入と支払が終わったら、実績報告期限までに実績報告を提出します。契約書、請求書、支払の記録などの証憑をそろえて出す手続きです。

事務局が実績報告を確認すると補助金額が確定し、その後に振り込まれます。確定から振込までの日数は、公式の日付表からは読み取れません。資金繰りは、実績報告期限より後に入金される前提で組んでおくと安全です。

効果報告の期間と注意点

入金の後も、効果報告(導入後の状況を事務局へ報告する手続き)が続きます。前年度の公式スケジュールでは、通常枠の効果報告は1年度目が2027年4月〜2028年1月(予定)、3年度目が2029年4月〜2030年1月(予定)と示されています。

2026年に申請する場合の効果報告の期間は、公式の事業スケジュールで確認してください。担当者が替わっても報告できるよう、ログイン情報と証憑の保管場所を引き継げる形にしておきます。

締切から逆算した申請準備の進め方

準備はGビズIDプライムの取得から始め、5つの手順で進めます。発行に時間がかかるIDを先に申し込み、待っている間に宣言と事業者選びを進める考え方です。手順は、GビズID、セキュリティ宣言、事業者選定、申請入力、提出の順です。

締切から逆算した申請準備の順番を示すフロー図。GビズID、セキュリティ宣言、事業者選定、申請入力、提出の5工程を、着手する順に左から並べている。
発行に時間がかかるGビズIDプライムを最初に。必要な手続きは申請枠で変わるため、公式の「申請を行う前に必要な手続き」で確認してください。
  • GビズID:プライムを取得。行政手続き用の共通IDで、発行に時間がかかるため最初に申し込みます。
  • セキュリティ宣言:自己宣言を済ます。SECURITY ACTIONの自己宣言を行い、宣言のIDを控えます。
  • 事業者選定:支援事業者とツール。登録されたIT導入支援事業者と、導入するITツールを決めます。
  • 申請入力:事業者と共同で作成。支援事業者とやり取りしながら、申請内容を入力します。
  • 提出:締切日時までに送信。内容を最終確認し、締切の日付と時刻までに送信します。

必要な手続きは申請枠によって変わります。公式サイトの「申請を行う前に必要な手続き」で、自社の枠に必要なものを確認してください(デジタル化・AI導入補助金2026 公式サイト)。

手順1・2:GビズIDプライムの取得とSECURITY ACTIONの宣言

最初に着手するのは、GビズIDプライム(法人や個人事業主が行政手続きに使う共通の認証ID)の取得です。発行には時間がかかり、申請者の側で早めることができません。締切回を決める前でも、先に申し込んでおきます。

次に、SECURITY ACTION(情報セキュリティ対策に取り組むことを事業者が自己宣言する、IPAの制度)の宣言を済ませます。公式サイトには、交付申請の手続きで自己宣言IDを登録する旨のお知らせが出ています(2026年10月時点)。どちらも所要日数は時期で変わるため、早めに着手してください。

手順3:IT導入支援事業者とITツールの選定の基準

補助の対象になるのは、事務局に登録されたITツールです。申請は、登録されたIT導入支援事業者と共同で行います。使いたいツールが登録されているか、どの支援事業者が扱っているかを先に確かめます。

選ぶ前に、どの業務をそのツールに置き換えるかを決めておきます。置き換える業務が決まっていると、支援事業者との打ち合わせで決めることが絞られます。

手順4・5:申請内容の入力と提出の流れ

申請内容は、支援事業者と分担して入力します。誰がどの項目を入力するかは、公式の手続きフローに沿って支援事業者と決めてください。

提出は、締切の日付と時刻までに終えます。公式サイトには、システムメンテナンスの案内(2026年9月)や、コールセンター混雑のお知らせが掲載されています。最終日は操作や問い合わせが滞る可能性を見込み、前倒しで提出します。

締切回の選び方と、間に合わなかった場合の注意点

狙う締切回は、準備が整った最も早い回です。後の回が設けられるかは公式の発表次第なので、先の回を前提に予定を組まないほうが安全です。

締切日時に間に合わなかった申請は、その回では受け付けられません。次の締切回があればそこへ申請し、最終回を過ぎた場合はその年度の申請ができなくなります。不採択になったときに次の回へ再申請できるかは、公式の公募要領の記載で確認してください。

個人事業主の場合は、用意する書類などが法人と異なります。違いは、個人事業主向けの補助金の記事で取り上げる予定です。

関連記事: エージェントAIとAIエージェントの違い|生成AIとの関係も1分で整理

スケジュールでつまずきやすい点と私たちの進め方

日程でつまずきやすいのは、自社にしかできない作業が遅れる場面です。申請の作成は支援事業者と分担できますが、IDの取得や証憑の保管は自社でしか進められません。担当を先に決めておくと、遅れの原因を減らせます。

日程で失敗しやすい4つの注意点

私たち株式会社くるみは、AI導入の相談で補助金の日程が話題になるとき、次の4つをよく見るパターンとして先に共有しています。どれも制度の仕組みから起きやすいもので、特定の誰かの落ち度ではありません。

  • 交付決定の前に契約してしまう(導入を急ぐほど起きやすい)
  • GビズIDプライムの取得が締切に間に合わない
  • 事業実施期限までに支払が終わらない(納品や請求の時期がずれる)
  • 実績報告の証憑が揃わない(契約書や支払の記録の保管先が分かれている)

この整理は匿名の自社支援記録にもとづくもので、第三者未検証です。

共通するのは、4つの日付のどれかを見落としている点です。締切日だけでなく、交付決定日、事業実施期限、実績報告期限を社内の予定表に入れておくと、気づきやすくなります。

自社と支援事業者の分担の基準

分担は、業務の棚卸し、ID取得と宣言、ツール選び、申請の作成、証憑の保管の5つの作業で考えます。記号は左が自社、右が支援事業者で、◎が主に担当する側です。

補助金申請の作業を自社とIT導入支援事業者のどちらが主に担うかを示した分担表。業務の棚卸し、ID取得と宣言、ツール選び、申請の作成、証憑の保管の5項目を◎○△×で整理している。
分担の目安です。ID取得や証憑の保管など自社にしかできない作業が、日程の遅れにつながりやすい部分です。
  • 業務の棚卸し:自社が◎、支援事業者が△。どの業務を置き換えるかは自社で決め、支援事業者には助言を求めます。
  • ID取得と宣言:自社が◎、支援事業者が×。GビズIDプライムとSECURITY ACTIONは、自社でしか手続きできません。
  • ツール選び:自社が○、支援事業者が◎。登録ツールの情報は支援事業者が持っているため、要件を伝えて候補を出してもらいます。
  • 申請の作成:自社が○、支援事業者が◎。自社の情報は自社が入力し、全体の取りまとめは支援事業者が担います。
  • 証憑の保管:自社が◎、支援事業者が○。契約書や支払の記録は自社で保管し、報告の様式は支援事業者に確認します。

この分担は目安です。実際の役割は、公式の手続きフローと、支援事業者との取り決めで確定してください。

置き換える業務から逆算する手順

補助金を使うときは、入場券とPOD(成果に差がつく部分)を混同しないようにします。締切に間に合うこと、書類が揃うことは入場券です。導入後に成果が出るかは、どの業務を置き換えるかで決まります。

置き換える業務の判定には、AI導入の記事で示した判定5項目が使えます。詳しくはAI導入の進め方と判定5項目

私たちは、締切日からではなく、置き換える業務を決める日から逆算しています。業務の棚卸し、ツールの確定、締切回の決定の順で進め、締切回は最後に決めます。この棚卸しは、業務オペレーションの支援でも最初に行う工程です。

AI導入補助金のスケジュールに関するよくある質問

AI補助金はいつまで申請できますか?

申請できるのは、公式の事業スケジュールに掲載された締切回の締切日時までです。前年度のIT導入補助金2025は、2026年1月7日(水)17:00の締切で受付を終了しました。2026年の最終の締切回は、公式サイトの事業スケジュールで確認してください(2026年10月時点)。

採択日(交付決定日)はいつ分かりますか?

採択日(交付決定日)は、締切回ごとに公式の事業スケジュールであらかじめ示されます。前年度の公式スケジュールに載っている例では、締切日が2026年1月7日、交付決定日が2026年2月17日でした。申請する回の交付決定日を、公式の表で確認してください(2026年10月時点)。

締切は何時までで、過ぎたらどうなりますか?

締切は日付だけでなく時刻まで決まっています。前年度の最終回は17:00でした。2026年の時刻は公式の表で確認してください。締切日時を過ぎると、その回の申請としては受け付けられません。次の締切回があれば、そちらに申請することになります。

補助金はいつ振り込まれますか?

振込は、実績報告のあと、補助金額が確定してからです。補助金は後払いのため、交付決定の時点では入金されません。確定から振込までの日数は公式の日付表からは読み取れないので、導入費用は自社で立て替える前提で資金を準備します。

7次以降の締切は設定されますか?

7次以降の締切回が設定されるかは、公式の発表を確認してください。前年度のIT導入補助金2025は、通常枠で8次締切分が最終回でした。年度ごとに回数は変わりうるため、前年度の回数を前提にせず、準備が整った回で申請します(2026年10月時点)。

まとめ:締切の前に「何を置き換えるか」を決める

押さえるのは、次の締切日時、5段階の流れ、交付決定前に契約しないことです。次の締切日時は、公式の事業スケジュールで申請する枠の表を見て確認します(2026年10月時点)。流れは、事前準備、交付申請、交付決定、導入・報告、入金・効果報告の順です。

デジタル化・AI導入補助金の申請から入金までを、事前準備、交付申請、交付決定、導入・報告、入金・効果報告の5段階で左から順に並べたフロー図。
申請から入金までの全体像。各段階の日付は公式の事業スケジュールで確認してください(2026年10月時点)。

今日から着手する準備の手順

次の一手は、GビズIDプライムの取得と、置き換える業務の決定です。どちらも締切回が決まる前から始められます。

  • GビズIDプライムの取得に今日着手する
  • 補助金で置き換える業務を先に決める
  • 公式の事業スケジュールで、申請する枠の締切日時を確認する
  • 交付決定の通知が届くまで、契約・発注・支払をしない

置き換える業務が決まっていない場合の判断

締切は、置き換える業務が決まっていてこそ意味を持ちます。業務が決まらないままツールを選ぶと、申請は通っても使われない導入になりかねません。

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